妊娠後期の逆子の原因やリスク、出産方法について

妊娠後期の逆子の原因やリスク、出産方法について

 

妊娠後期の時期に、赤ちゃんが逆子だと診断されたら
心配になってしまいますよね。

 

何とか逆子を直したいと
悩みを抱えているママもいるかと思います。

 

今回は逆子の原因やリスク、対策などを紹介します。

 

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赤ちゃんは、普通は出産時に
産道を通りやすいように、
頭を下にして丸くなっています。

 

逆子とはその反対で、赤ちゃんの
頭が上にある状態のことを指します。

 

妊娠7ヶ月くらいまでの妊娠中期は
まだ赤ちゃんも小さいので、
子宮の中で、くるくる動き回ることができます。
ですから中期の段階では、
約30パーセントから50パーセントの
赤ちゃんが逆子の状態です。

 

しかし赤ちゃんの成長が進むにつれて
徐々に頭の方が重くなるため、自然と
赤ちゃんの頭が子宮の下側に落ち着いてきます。

 

もしも、妊娠7ヶ月までの中期のママが、
お医者さまに逆子であることを告げられたとしても、
まだ子宮の中に、赤ちゃんが動ける余裕があります。
あまり心配せずに、赤ちゃんの頭が下に来るのを待ちましょう。

 

 

妊娠後期の逆子の原因

 

妊娠後期の32週ごろに入っても
まだ逆子が直らない場合、以下のような原因も考えられます。

 

・ママの骨盤が小さくて、赤ちゃんの頭が下に行きづらい。

 

・胎盤の位置が、前置胎盤か低置胎盤である。

 

・子宮筋腫や、子宮自体に何らかの奇形がある。

 

・赤ちゃんが小さめである。

 

・羊水過多などの症状がある。

 

このようなことが原因で、赤ちゃんが
子宮内でうまく体勢を変えられず、
逆子になってしまっている場合もあります。

 

もちろん、何の問題もないのに
逆子になっていることもあるので、
お医者様から何も指摘がないときは
特に心配する必要はありません。

 

 

逆子のリスク

 

逆子になっている場合、母体や赤ちゃんには
どのような影響があるのでしょう。

 

まず知っておいてほしいのは、
逆子の場合でも、赤ちゃんの成長という面では
何の問題もないということです。
今現在、逆子で悩んでいるママも、その点は安心してくださいね。

 

ただし、逆子になっている場合は
お腹が張りやすくなる傾向があります。
張りとは、子宮が収縮している状態ですから、
あまりに強い張りが頻繁に起こると
早産を引き起こす恐れがあります。
張りを感じたら、すぐに横になるか
休憩を取るようにしましょう。

 

また、逆子の方が、破水のリスクが高いと言われています。
赤ちゃんの頭が正常の位置にあるときは
ちょうど頭が子宮口の蓋の役割を果たすのですが、
逆子の場合は、子宮口の周りにスペースができてしまうからです。

 

妊娠8ヶ月頃の赤ちゃんは、まだ肺が未熟であるため、
破水したからといって、すぐに出産というわけにはいきません。
1日でも長く子宮の中で成長できるように、
ママは入院し、薬を使って子宮の収縮を防ぐと同時に、
感染症にかからないように管理することになります。

 

ママと赤ちゃんの、命と健康に関わることです。
もしも、おりものや尿もれとは違う、生暖かい液体が出てくる、
などの異変を感じたら、すぐに
病院に連絡するようにしてくださいね。

 

 

逆子を直すための対策、逆子体操

 

母体への負担という観点から見ても
出産はできれば自然分娩をしたいもの。
赤ちゃんが逆子の場合、大体32週頃までは
逆子を戻すための対策を行います。

 

それ以降は、赤ちゃんが大きくなり
子宮のなかで回転するのが難しくなります。
そのため、33週以降は帝王切開を検討し
37週か38週に手術を行うケースが多いようです。

 

逆子を直すための対策は、病院からの指導のもとに行いますが
参考までに概要をご説明します。

 

まずは、逆子体操です。
これは、ママの骨盤を緩めて
赤ちゃんが子宮のなかで動きやすくなる環境を作る体操です。
妊娠30週から32週頃、就寝前に行います。

 

逆子体操には、大きく分けて2種類の方法があり、
四つん這いの体勢から、お尻を
高く持ち上げたポーズを15分程度キープする方法と、
仰向けになって、お尻の下にクッションを置いて腰を高くし
その体勢を10分程度キープする方法があります。

 

適度な逆子体操は、体の冷えや運動不足の解消にも役立ちます。
ママは、逆子を直したい一心で、
1日のなかで暇を見つけては
何度も逆子体操をしたくなるかも知れません。

 

しかし、回数が多ければ良いというものではなく、
逆子体操の効果を維持したまま眠ることがポイントです。
無理して何度も体操をするよりも
就寝前に1回やる方が効果的です。

 

しかし、妊娠32週以降は赤ちゃんが大きくなり
子宮内で動くスペースもなくなりますので、
逆子体操によって逆子を直すのは難しいでしょう。

 

また、切迫早産などのリスクを抱えている場合は、運動は厳禁です。
逆子体操は、病院から指示があったときに
体に無理のないように行ってください。
自己判断で体操を行うと、早産などの危険を招く恐れがあります。
必ず、病院の判断を仰いでくださいね。

 

 

逆子を直すための対策、寝る方向を返る、お灸

 

就寝時に寝る方向を変えるのも
逆子を直すには有効と言われています。
赤ちゃんの背中が、ママのお腹の右側に位置するときは、
ママは左半身を下にして就寝します。
反対に、赤ちゃんの背中が、お腹の左側にある場合は、
ママは右半身を下にして横になります。

 

このように、赤ちゃんの体の向きによって
ママの寝る向きが変わりますので、
エコーの際に、赤ちゃんの体がどちらに向いているか
お医者様に確認しましょう。

 

お医者様の方から、どちらを下にして眠れば良いか
指示が出されるケースも多いです。
逆子体操の最後に取り入れるのも効果的ですので、
病院から許可が出れば、試してみてくださいね。

 

それから、逆子に効くツボにお灸をする
という方法もあります。
逆子を直すのに効果があるとされるツボは
足に2箇所あります。

 

1つは「三陰効」という、くるぶしから
指4本分上にいった、ふくらはぎの位置。
もう1つは「至陰」という、足の小指の外側です。

 

お灸ですので鍼灸院にて施術を受けられますが、
産科に確認し、許可を得てから受けることをお勧めします。

 

 

逆子の出産方法

 

妊娠33週を越えても逆子が直らない場合、
多くの病院では、帝王切開を検討することを勧められます。
逆子の場合、自然分娩を選択すると
分娩時のリスクが高まるからです。

 

赤ちゃんは、頭が一番大きいため、
分娩の際に子宮口からうまく出てこれなくなったり、
へその緒が、体に引っかかるなどの危険があります。

 

このようなトラブルで分娩に時間がかかると
赤ちゃんの酸素濃度が下がってしまいます。
そうすると、赤ちゃんが酸素不足のために
仮死状態に陥ってしまったり、
何らかの障がいが残ってしまう危険性があるのです。

 

このような赤ちゃんのリスクを回避するために、
多くの病院では、逆子の場合は帝王切開で出産をします。

 

ひとくちに「逆子」といっても、
赤ちゃんの体のどの部位が下に来ているかに
よって、大きく3種類に分類されます。

 

お尻が下に向いた「臀位」と、
膝が下に向いている「膝位」、
そして、足を下に向けている「足位」です。
逆子の8割は、お尻が下にある臀位と言われています。

 

出産の際は、臀位、膝位、足位の順にリスクが上がります。
比較的リスクの少ない臀位に関しては
病院によっては経膣分娩が可能な場合もあります。

 

しかし、万が一のときはすぐに帝王切開に
切り換えられるように、準備を整えた状態で行います。
それに、リスク回避を優先して
はじめから帝王切開を勧められることも多いのです。

 

「できるなら、自然分娩したい……」
そう願うママもいることでしょう。

 

しかし何より大切なのは
母子ともに健康に出産をすることです。
そのことを忘れないでください。
どの分娩方法を選択するにせよ
不安なことは全てお医者様に相談し、
安全性について納得をしてから
出産に臨むようにしましょうね。

 

 

逆子対策は、病院の指導に従って

 

妊娠8ヶ月(28週〜31週)は、いわば逆子を
直すラストチャンスとも言える時期。
逆子を直したい一心で、ママは
頑張りたくなってしまうかも知れません。

 

しかし妊娠8ヶ月は、臨月を間近に控えた
大切な時期でもあります。
赤ちゃんの体内の器官は、殆ど完成に近づいてはいますが、
まだ肺など、未完成な臓器も残っています。
この時期に無理をして、
早産を引き起こしてしまっては、元も子もありません。

 

逆子を直すための対策は、自己判断せずに
必ずお医者様の指導に従ってくださいね。

 

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