帝王切開の縦切り、横切りそれぞれのメリット、デメリットと経験談
帝王切開での出産には腹部を縦方向に切開する縦切りと横方向に切開する横切りの2つのパターンがあります。
縦切りか横切りかどちらにするのかはどうやって決めるのでしょうか。
また、それぞれのメリット、デメリットはどんなことがあるのでしょうか経験談を踏まえご紹介します。
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それぞれのメリット・デメリット
縦切りと横切りには、それぞれにメリットもデメリットもあります。
それぞれの主なメリット、デメリットについて簡単に説明すると、
縦切りは、胎児が摘出しやすい事や、術後の痛みが少ないことなどが一番のメリットと言えます。
縦切りの方が帝王切開中の様々なケースで、もし傷を延長する必要がある場合、縦切りであれば、その対応が横切りよりも容易に出来ます。
また、切開部のお腹の筋肉が縦方向に走っている事から、横に切るよりも痛みが少ないようです。
デメリットは、何と言っても傷が目立つことです。
横切りは、傷が目立ちにくい事が一番のメリットです。
横切りを希望する人の多くは、このメリットの為と言えるのではないでしょうか。
デメリットは、縦切りのメリットと真逆で、胎児の摘出に時間がかかる場合があったり術後の傷の痛みが強かったりという事が言えます。
メリット、デメリットを分かりやすくまとめてみると、
【横切りのメリット】
・傷跡が陰毛に隠れる事で目立ちにくい。
【横切りのデメリット】
・胎児の娩出に時間がかかる。
・術後の痛みが縦切りよりも強い事が多い。
・術後に下腹部の感覚が鈍くなる事もある。
・皮下血腫などの合併症が増える事もある。
【縦切りのメリット】
・医師側が胎児の娩出をスムーズに行える。
・術後の痛みが少ない。
・次回以降の様々な手術が容易。
(帝王切開を含める)
・傷の延長が可能で、様々な手術の対応が可能。
【縦切りのデメリット】
・傷跡が目立ちやすい。
・ケロイドになりやすい。
このように医師側からすれば、胎児の娩出や今後何かの手術にも対応しやすい【縦切り】を好まれる方が多いかと思いますが、
女性のデリケートな気持ちを良く理解してくれる医師で、どちらでも手術が可能な場合と判断された方は、医師から【横切り】を勧めて下さると思います。
男性医師でも女性の傷跡の悩みを真剣に考えて下さる医師も多いので、その辺は予定帝王切開の場合であれば手術が決まった時などに早めに相談してみる事も大事な事だと思います。
他にも様々なメリット、デメリットはありますし、母体の状態や担当医の考えで自分の希望通りの切開方法にならない場合もありますが、
胎児と妊婦さんの安全を一番に考えて縦切り、横切りを決めて欲しいと思います。
ちなみに私は、双子がお腹の中で逆位と横位の体制で上下に並んでいた為、有無を言わさず、胎児の摘出がしやすい縦切りになりました。
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どちらを選ぶかはどう決める？
上記の様に、縦切り、横切りにはそれぞれメリット、デメリットがあります。
私の様に、予定帝王切開であれば切開方法について下調べをしたり担当医と事前に相談や質問をすることが可能です。
しかし、自然分娩の最中に緊急帝王切開になった妊婦さんの多くは、縦切り、横切りを選ぶ事の出来ないまま手術になる場合があると思います。
私の友人がそうでしたが、一人目を普通分娩で出産し、二人目は切迫早産で入院はしたものの、無事退院しその後に普通分娩での出産だったかと思いきや、
常位早期胎盤剥離といって胎児が分娩される前に胎盤から子宮がはがれてしまう病気となり、急遽緊急帝王切開になったようです。
その時は早急に胎児を娩出させてやらなければならなかったようで医師もとにかく焦っていたようですが、
たまたまベテラン医師が２名で執刀してくれたようで、その医師の一人が多くの帝王切開手術を行っていた為に傷が残らない、目立たないようにと横切りをしてくれたようです。
又なるべく陰部ギリギリの箇所を切ってくれたそうで水着や下着を着る時でも十分隠れる位置での傷跡のようです。
なので緊急を迫られていても医師の意向で縦切りや横切りが決まる事もありますが、医師の手術技術によっても大いに変わってくる事が言えます。
傷の痛み方も横切りと縦切りを両方体験した方でないとどちらが術後痛みが長引くのかは分からない所ですが、私のまた別の友人では今、二人のお子さんがいますが、
二人とも予定帝王切開で、一人目の時も二人目の時も横切りで出産したそうですが、一人目の時の術後は失神しそうなぐらい痛くて痛くて凄く辛い思いをしたようです。
しかし二人目の時は比較的にすぐ痛みがとれ、歩行や授乳なども前回の出産よりも苦痛ではなかったそうなので同じ横切り、
縦切りでもその時その時で、痛みや傷跡の完治時期などは様々なようです。
緊急帝王切開の場合は、縦切りになる、と言う噂もありますが、実は緊急度合いや胎児と母体の状態、医師の考え次第で横切りが可能なケースもあるそうです。
予定帝王切開ではなく、自然分娩の予定の妊婦さんも、緊急帝王切開について、その場合の切開方法など、事前に担当医に質問したり希望を伝えておくのも良いかもしれませんね。
傷の見た目を気にして、横切りを希望する妊婦さんも沢山いると思います。ビキニを着られる体型では無い私ですら、最初は医師に横切りを打診しました。
しかし、胎児と母体の安全と言われてしまうと、もう、横切りを選ぶ理由は無くなります。
結局、縦切り、横切りのどちらを希望するかは、妊婦さんの考え方次第ですが、どちらを選ぶかは、担当医次第なのかもしれません。
縦切り、横切りの経験談
前出の通り、私は予定帝王切開の縦切りで双子を出産しました。
帝王切開での双子の経験談↓
双子の帝王切開までの流れと自身の経験談
出産や帝王切開に対しては、とにかく「安全」にという事を一番に考えていた為、医師からの勧めに迷わず縦切りを選びました。
お腹の中の子は、胃の位置に一人、腹部に一人でしたので、胃の位置の子を摘出する為に、横切りでは十分に手が入らなかったり術野が確保できない、
というのが、私が縦切りになった主な理由ですが、仮に双子ではなくても、特別な要望が無ければ、
基本的に胎児と母体の安全の為その病院では帝王切開を縦切りで行う事が通常の様でした。
予定帝王切開が決まった頃に、自分より前に緊急帝王切開で出産した友人から、手術後1年経っても傷がケロイドで痒かったりたまに痛むと言う話を聞きました。
話を聞いてから、術後の状態を心配していましたが、縦切りのメリット通り、痒みも痛みも少なく長くも続きませんでした。
後から聞いた話では、友人は横切りで帝王切開を行ったそうです。
術後は傷跡をくっつける為に患部にガーゼを張って開腹術後に巻く腹帯を付けるのですが、横切りの場合では何日かしてくると痒みが起こってきて傷跡の周りを掻きたくなってくると言っていました。
又、傷跡が下の方にある場合は、その後の傷跡が完治してしまえば、水着などを着る機会がある時には見えないのでママとしては嬉しい事だと思いますが、
術後２週間ぐらいは、座る時の動作がちょうど傷口を刺激するような部分なので座る立つといった動作が億劫になってしまう事もあるようです。
本人の体質や、医師の手術の腕もあると思いますので、誰しもがメリット、デメリット通りになるとは限りませんが、参考にはなるのかな、と言うのが実感です。
見た目より安全が第一！
帝王切開をしていない人でも縦切り、横切りと言う呼び方を聞いたことがあるくらい、どちらの切り方になるか、気にかける妊婦さんが多いと思います。
女優さんやモデルさんなど仕事柄、横切りを選ばざるを得ない方もいると思います。
母であると同時に、女性ですから、誰しも目立つ傷は避けたいと思うのは自然だと思います。
それでも、生まれてきた赤ちゃんを見たら、きっと、大きな傷の一つや二つ、気にならないほどの幸せが訪れるはずです。
どうか、皆さんと赤ちゃんの安全を第一に縦切りと横切りを考えてみて下さいね！
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