帝王切開後、傷口テープはいつまで?治癒の過程や実際の経験談

帝王切開後、傷口テープはいつまで?治癒の過程や実際の経験談

 

帝王切開での出産後に医療用のホッチキスで傷口
を閉じる方法と医療用のテープを使用し傷口を閉
じる方法をご存知かと思います。

 

今回は、傷口テープについていつまでするのか?
また治癒の過程について私の実際の経験談から
お話させて頂きます

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帝王切開について

 

帝王切開で出産となると、自然分娩とは異なり
出産場所が「手術室」です。

 

そのことを考えるだけでも不安を強く感じるお母
さん方はおおいと思います。まず、帝王切開での
出産は自然分娩とは違い「外科的手術」という形
になります。

 

その為、帝王切開を開始する前に腰椎麻酔を行い
麻酔の効き目を確認したうえで帝王切開術が開始
されます。

 

以前は、横での切開も行っていた医療機関も多か
ったようですが今は縦での切開が主流になってき
ているという話を聞きます。縦の切開を選択する
理由としては、緊急時でも対応可能。

 

胎児の取り出し時間短縮。術短縮の為、母体への
負担減。延長での切開が可能。などあるが、縦で
の切開は傷が目立ちやすいと言ったデメリットも
あります。

 

横での切開を希望するお母さんの中には、傷が目
立ちにくいと言った理由が多いです。

 

私は、一人目が緊急での帝王切開だったので縦で
の切開でした。1回目より2回目、3回目と数を重
ねるごとに切開後の跡は目立っているかな、とい
う感想です。

 

帝王切開後の傷の治癒過程について

 

簡単に説明したいと思います。
皮膚は表皮・真皮・皮下組織と3層からなります。

 

 

・表皮は弱酸性PH5.5〜7.0と浄化作用があります。

 

・真皮はコラーゲン繊維(神経終末が多く
存在)

 

例えば汗腺(エクリン汗腺/アポクリン汗腺)
主に腋下、乳首、陰部

 

・皮下組織は脂肪細胞を多く含む(毛根など)

 

創傷治癒の過程として手術層は切開し縫合。
縫合後の約48時間で傷口どうしがくっつき始
めます。

 

治癒過程には、炎症期・増殖期・成熟期の
3段階を得て治癒へと向かいます。

 

炎症とは損傷組織が刺激を受けた際におこる
生体反応の事。炎症に関与する細胞として主
に好中球や好酸球などさまざまな細胞が関与
しています。

 

有名なのはマクロファージやリンパ球です。

 

炎症期・・・多くの細胞が、もとの状態に戻そう
と必死になり働き始め傷口を綺麗にしようとする
働きが起こる時期が炎症期とも言われます。
炎症の徴候として発赤、発熱、腫脹、疼痛があり
ます。

 

増殖期・・・新しい組織が作られる時期(肉芽形
成)肉芽には新しく作られた血管がたくさんあり
創部の表面を肉芽で覆うように広がっていきま
す。

 

その際、表面がぼこぼこしているように見えま
す。この時期に大事なことは「乾燥は禁物」
「血流障害(圧迫などの刺激)」肉芽の働きを
遅らせてしまう可能性があります。

 

増殖期の際に、透明な液が創部からでてくる様子
が見られることがあります。これも治癒過程にと
って大事な役割です。創部がピンク色になってい
ることにおいがない事などが治癒過程の際順調と
いう証でもあります。

 

創部の色が緑色や白色または悪臭がするといった
場合には、感染している恐れがあります。

 

成熟期・・増殖期に作られた新しい組織が強度を
得るまで約1年以上時間がかかります。

 

帝王切開後の傷口テープはいつまで?経験談

 

医療用ホッチキス(ステープラー)の使用または
医療用の皮膚に馴染んでいく糸を使用し最後に
傷口テープ(ステリー)を使用するといったどち
らかになると思われます。

 

以前は医療用ホッチキスの使用をよく見かけまし
たが現在では、医療用テープが使用頻度多いかな
という感想です。

 

そこで傷口テープは術後いつまでするのか。

 

私は実際、手術室で傷口を縫い合わせた後すぐに
テープを貼り病室へ帰室しました。

 

手術後1日目に歩行可能までになった為、尿管カ
テーテルを抜去したと同時にシャワー浴可能と医
師より指示がありシャワー浴へ(テープは貼った
ままです)その際、医師にテープは剥がれないの
か確認したところ無理にはがしたりしない限り
大丈夫との事。

 

普通に退院までの1週間テープはしっかりくっつ
いていました。傷口は炎症期(約3日間)の時期
やや湿潤傾向にあります。

 

そして、増殖期(肉芽形成)へ。
増殖期が落ち着いた頃には創部の大半が所々
乾燥傾向になっている様子が見られます。
(かさぶた)のような感じへ。

 

創部自体が、湿潤傾向から乾燥傾向へと変化する
際に創部を保護していたテープは自然に剥がれま
す。剥がす場合には、傷が完全に閉鎖したことを
確認し行うが医師の指示に基づき行うほうが望ま
しい。

 

帝王切開後の退院診察の際に、必ず傷を医師は確
認するためその際に、再びテープが必要かどうか
など判断します。

 

創部にテープを張る役割として、

 

・手術により切開した部位の皮膚を閉じやすく
する(閉鎖)
・創部が再び開かないように固定
・ステイプラーの代わりに皮膚の接合に使用

 

注意として医療用のテープであり菌が付いて
いない状態のテープです。(滅菌テープ)

 

そのため、一度剥がしたりするとくっつかない
為注意が必要です。傷が閉鎖していないのにテ
ープが剥がれた場合には助産師さんや医師へ相談
するといいと思います。

 

傷口テープは自然に剥がれます

 

以前は医療用のホッチキスで閉鎖し傷が閉鎖した
際には抜鉤器と言ってホッチキスの芯をとって
いました。とる際には「ちくっ」とする痛みを伴
うなど苦痛でしたが今では、自然に剥がれてくれ
るテープになり両方経験した私からすると断然、
テープの方がありがたいなと感じました。

 

医療は進んでいるなと実感しています。

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