妊婦さん、血圧の正常値の理想は?〜血圧が高い場合の対処法〜

妊婦さん、血圧の正常値の理想は?〜血圧が高い場合の対処法〜

 

妊娠中に定期的に受診する妊婦健診では
毎回尿検査や体重測定の
他に血圧の測定がありますよね。

 

妊婦健診の際、毎回必ず血圧を測定するという
産院がほとんどかと思います。

 

妊娠、出産と血圧は一見全く関係が
ないように思えますが
実は血圧の管理は安全に妊娠の状態を続け、
出産するために欠かせないことなのです。

 

今回はそんな妊娠中の血圧がどれくらいだったら
正常値なのか、その理想の目安や
血圧が高い時の対処法などを説明します。

sponsored link

なぜ毎回血圧を測るの?

 

妊娠中の血圧は高すぎても低すぎてもいけません。
特に血圧が高い場合には
お母さんの身体やお腹の赤ちゃんに
影響を及ぼす、妊娠高血圧症候群の
可能性が考えられます。

 

それを早期に発見するために、
毎回血圧を測ってチェックするのです。

 

妊娠高血圧症候群を発症した場合、
お母さんの身体の血管や臓器に
障害が起こるだけでなく、
赤ちゃんの発育の支障が出たり
身体の機能の発達に影響が出てしまうおそれがあります。

 

それだけでなく、最悪の場合には
妊娠を維持できなくなってしまうようなケースもあるのです。

 

それだけ妊娠高血圧症候群は
リスクの高いものですのでできるだけ早いうちに
発見、対処するために血圧のチェックが欠かせないのですね。

 

毎回面倒だな、と思う方も
いらっしゃるかもしれませんが
とても大切なことなのです。

 

 

妊娠中の血圧正常値

 

妊娠中の血圧の正常値は最高血圧が130、最低が85未満です。
この範囲内におさまっていれば、
異常なしと判断されます。

 

正常値であれば問題ありませんが、
理想的と言われる至適血圧は
最高血圧120、最低血圧80未満です。

 

 

そして最高血圧140、最低血圧90を越えてくると
妊娠高血圧症候群の危険性が高い数値となってきます。

 

たまたま1回だけ数値が高く出て
しまったということもありますが
何回も高い数値が出ると、入院や生活管理の対象となります。

 

重度の妊娠高血圧症候群となると、
最高血圧が160、最低血圧は110をも
越えてくることがあるそう。

 

妊娠前から血圧が高めな方だけでなく
普段はそれほど高くないという方でも
妊娠すると急に血圧が高くなり、
妊娠高血圧症候群になってしまう可能性があります。

 

また、水分や栄養不足から妊娠中に
低血圧になってしまう方もいらっしゃいます。
低血圧の場合は妊娠高血圧症候群のように
リスクの高いものではありませんが
疲れやすくなったり、貧血を起こしやすくなります。

 

ただでさえ妊娠中はお腹が大きくなり、
身体への負担がかかるものですので
外出先で座り込んでしまったり、
最悪の場合は転倒してしまうことも。

 

血圧が高いのは問題ですが、
低すぎる場合にも十分に注意が必要です。

 

 

血圧が高い場合の対処方法

 

血圧=塩分というイメージですよね。
血圧が高い場合にはやはり塩分の摂取量を抑えることが
基本の対策になります。

 

重度の場合は入院して管理することになりますが
程度の軽い妊娠高血圧症候群の場合は
食生活の見直しや軽い運動
などで対処することとなります。

 

妊娠高血圧症候群の場合、
1日の理想的な塩分の摂取量は
体重によって病院から指定される場合もありますが
平均的には7〜8gと言われています。

 

塩やしょうゆなどの調味料の他にも、
加工食品にはかなりの量の塩分が
含まれているものがありますので
購入する際には表示をよく確認するようにしてください。

 

塩分を減らした食事は味気なく
感じるかもしれませんが
出汁をしっかりとって旨味とあわせると
少しの塩分でも十分に美味しい
食事を楽しむことができます。

 

また、塩分を控えた食事でも
量を多く食べすぎてしまうと
カロリーオーバーになり
血圧を上げてしまう原因となります。

 

食事の点では塩分摂取量を制限すること
カロリーオーバーに気をつけることが大切になります。

 

食事以外では軽い運動をすることも効果的。
赤ちゃんの状況や体調、時期によっては激しい運動が
できないこともありますが
安定しているときにはウォーキングやストレッチなどで
身体を動かすようにしましょう。

 

重度の妊娠高血圧症候群の場合は食事や運動に加えて
薬を飲んだり、点滴する処置が行われます。
薬での処置を行った場合、まれに急激な血圧低下により
低血圧になってしまいようなこともありますので
十分な注意が必要です。

 

 

測定の方法にも注意しましょう

 

血圧は、実は測定するタイミングや状況によって
多く変化してしまう可能性があります。

 

私はいつも検診を受ける病院まで徒歩で通っていましたが
さっさと済ませたくて、着いてすぐに
血圧を測定するといつもよりも
高い数値が出てしまうなどして受付の方に
「もう一度測ってください」
と言われてしまうことが何度かありました。

 

たいてい、測り直しをすると、
一回目よりも二回目の方が
血圧、脈拍共に数値が下がっていたものでした。

 

お医者さんの白衣を見ると緊張して
血圧が高くなってしまうという方
もいらっしゃるそうですよ!

 

運動したり、緊張したりした状態で血圧を計測すると
どうしても高い数値が出てしまいやすくなります。
計測を開始する前に、少し休憩して息を整え
ゆっくりと深呼吸をしてから計測するようにしてみましょう。

 

 

妊婦さんの血圧はこまめにチェックしましょう!

 

重大な事態に繋がる可能性のある妊娠中の高血圧。
毎回の検診できちんと計測して
正常値の範囲内におさまっているかをチェックしましょう。

 

一度くらい正常値を越えてしまったからと言って
必要以上に気に病むことはありませんが
できれば正常値を越えていなくても
妊娠中はできるだけ塩分の摂取を控えたり
軽い運動を意識して行うなどして
対策をするように心がけるといいですね。

 

関連ページ↓
妊婦の血糖値が高いと起こる病気のリスクや血糖値を下げる方法

 

妊娠糖尿病による胎児への影響は?出産後、新生児にも影響ある?

 

妊娠糖尿病の原因や症状、改善方法は?

 

妊娠糖尿病とは?基準となる数値や食事療法について

関連性のある記事