ウテメリン、動悸、頭痛などの副作用や効果について経験談

ウテメリン、動悸、頭痛などの副作用や効果について経験談

 

妊娠中、よく腹部の張りに
悩まされることが多いと思います。
特に立ち仕事の方は、場合によっては、
主治医からウテメリンを処方される
ことも多いでしょう。

 

産科で使用するメジャーな薬剤として、
ウテメリンの効果、動悸、頭痛などの副作用、
内服する時期など医療的な知識から
私の経験を交えて紹介したいと思います。

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ウテメリンとは?

 

まず、ウテメリンという言葉は、
聞きなれない方もおられると思います。

 

一般な病気では使用はなく、
産婦人科領域で使用されます。
この薬剤というのは、子宮の筋肉に
作用する薬で、早産、流産を
予防する働きがあります。

 

医療用語では、切迫流産・切迫早産の状況
になった場合に内服する認識がされています。

 

重症度でも、用途が変わってくるため、
軽度の場合は、内服で経過観察し、
重度の場合は、入院にて
点滴治療ということになります。

 

ということは、妊娠中順調に過ごしていれば
飲まない薬ではあることはわかります。
しかし、体が思うようにいかないことも
妊娠中はよくありますので、
やむ終えず飲むこともしばしばあります。
難しいことは考えなくていいです。

 

お腹の張りを取ってくれる薬であり、
産科でしか使わない薬剤ということだけ
覚えておいていただけるだけで良いです。

 

 

ウテメリンの処方タイミングと処方期間、医師の処方判断について

 

次に、ウテメリンの処方期間、
医師の処方判断について説明させていただきます。

 

薬剤基準としては、16週以降に処方は
可能であると定義づけられています。

 

一般的には、妊娠20〜24週に
子宮頸管長が25o未満場合、
ハイリスクであると診断され処方されています。

 

学会の文献では、子宮頸管長が
25o未満で35週未満まで
続くとハイリスクであると報告されており、
その基準に準じて処方する医師が多いです。

 

また、帝王切開の妊婦や妊婦に関しては、
正常分娩では正期産まで、帝王切開の方は
予定帝王切開まで内服するパターンも
産科勤務ではよくありました。

 

ただし、長期内服ではなく、子宮頸管長が
短くなってしまった時や予定帝王切開まで
持たせるために予防で内服させることが多く、
長期的に投与する場合は、内服よりも点滴治療の方が圧倒的に多いです。

 

内服の投与期間ですが、
主治医の考え方にもよりますが、
長期的な内服は副作用の関係であるため、
通常5日から7日処方が目安です。

 

状況によっては、1〜2週間処方する
ケースもあるそうです。
私も、お守り程度に2週間処方
されていた記憶があります。

 

私の妊娠時は、ウテメリンを内服しても
お腹の張りは落ち着きませんでした。
おそらく、夜勤を含め看護師の仕事に
よるものかもしれませんが、
先輩看護師の経験を聞いても
ウテメリンが絶対的に有効で
あるという方はいませんでした。

 

余談ですが、現段階で切迫早産に
なりかけてしまう場合でも、
自宅安静にし、処方を出さない主治医もいます。

 

つまり、主治医の考え方で薬剤を
使用しないパターンがあるという
事実もあるということも知っていただきたいです。

 

私は、ウテメリンを処方されるまでに、
長く時間がかかりました。

 

辛く、日々お腹の張りと
オーバーワークとの戦いの状況で、
正直な所ウテメリンを処方してくれなかった
医師に初めは不信感を抱きました。

 

何故かというと、子宮頸管長が
妊娠中期で急激に短くなっており、
医師に言われた一言が、安静!
ウテメリンの処方はしない!
しか言われませんでした。

 

私はウテメリンが処方をして
もらえなかったことがありましたが、
結局次回妊娠検診時、子宮頸管長も
短くなっていたため大学病院の女医さんに
ウテメリンを処方され、飲むことになりました。

 

次は、内服した後の症状と共に、
ウテメリンの副作用について述べたいと思います。

 

 

ウテメリンの副作用

 

次は副作用に関して説明させていただきます。
妊娠中心配なことは、まず薬剤投与による
胎児影響が一番かと思います。

 

主な副作用は、第一に動悸、
その後続き、頭痛、頻脈、ほてり、
手指の震え、嘔気、ふらつき
などが一般的に挙げられています。
この中で、私は動悸、頭痛を経験しました。

 

初回は問題ありませんが、
回数を重ねると起こりました。
お腹の張りが収まるなら内服する
しかないと思って飲んでいましたが、
さすがに動悸も強くなりお腹の張りの変化もなく
正直飲むのをやめてしまいました。

 

たまたまですが、私の病棟では
妊娠する方が集中しているのもあり、
処方されている人、
されなかった人に分かれていました。
半分くらいの割合でした。

 

話を戻しますと、大体、副作用のページの検索を
開くと第一に動悸ということが
上がってくと思います。

 

内服後、動悸があるとちょっとした
動作でも息が上がり、
薬剤効果が落ちてくるとやや倦怠感を
感じることはあるかもしれません。

 

辛いなら飲んでもいいと思いますが、
常に体を動かす時、極端に体調は悪い時は
避けた方がいいかもしれません。

 

私の経験を通してですが、
お腹が張って飲みたい時は、
飲んだ後は安静にしていた方が
良かったかもしれませんね。

 

やはり、副作用を考えるならば
内服はしないに越したことは
ないかと思います。

 

次に、日本のみならず他国では
ウテメリンはどのような考え方で
使用されているか説明していきます。

 

 

ウテメリンの動向と他国での違いについて

 

なぜ、このように医師により
処方や対処が変わってくるかというと、
ウテメリンという薬の成分は
本来喘息薬であり、
欧米ではウテメリンと同じ成分である「
テルブタリン」で胎児の心筋壊死という
重篤な副作用が報告されているそうです。

 

基本使用としては、早産への使用は
72時間までに制限されているそうです。

 

日本では認可されていても欧米では
認証されていない事実もあります。
現在日本では、ウテメリンの他、
硫酸マグネシウム
という薬が認可されています。

 

硫酸マグネシウムとは、
妊娠性高血圧症の子癇発症・再発予防で
使用される代表的な薬剤です。

 

調べてみないとわからないことも
ありますが、リトドリンよりも
心毒性が高いと言われているのも
また事実です。

 

では、どのような薬が安全に使用できるのかも、
国により基準や位置づけは異なるため、
十人十色で判断は個々の医師になってしまうのも
世の中の現状がグレーゾーンになっているのもあるかもしれません。

 

日本産科学会では、他に選択肢が
ない理由から、ウテメリンが
第一選択薬に位置付けられています。

 

また、産婦人科ガイドラインでの
治療法として記載があります。
医療というのは、関わってみないと
わからないこともありますが、
とても曖昧なこともあります。

 

治療が絶対ではないことを付け加えて
理解していただきたいと思います。

 

 

ウテメリンという薬を通して

 

私も産科看護師として個人病院に
勤めていた時期に出会った切迫早産の
診断を経て初産婦さん、褥婦さんは、
ウテメリンの点滴をしていました。

 

お産回数で治療内容は変わりません。
沢山ウテメリンを使用しているのを
見かけるのは不思議なことではありませんでした。

 

しかし、安易に使用する薬剤ではないことが
理解できたと思います。

 

主治医によって考え方は異なりますが、
ウテメリンの副作用、そして胎児への影響が
あることも知った上で
内服をしていただきたいと思います。

 

私がウテメリンを飲んだ感想としては、
著明な効果はなく結局の所、
動悸や頭痛があるならば
内服しなくても良かったでは
ないかと思っています。

 

しかし、現在日本では、効果あるとされている
切迫早産予防の内服は2種類しかなく、
治療の手立てはないことは確かです。

 

そこで、私は今切迫早産のリスクのある
妊婦さんへ伝えたいことがあります。

 

まず、お腹が張る時は、
横になって休んで欲しいと思います。
お腹が張る時は、頑張りすぎているので
ないかと思います。
また、あまり寝られない、不安を抱えている
こととかはないでしょうか?

 

妊娠中は、非妊娠時の体とはまた違います。
自分一人で抱えないで、旦那さんや自分の
両親に協力を求めても良いかと思います。

 

また、家族い相談して解決の糸口が
見つからない時がありましたら、
産科看護師、助産婦はとても
力になってくれると思います。

 

私も妊娠中沢山相談に乗っていただきました。
仕事をされている方は、一番身近であるのは
お産を経験している職場の先輩ママも
相談するのはおすすめです。

 

辛い時期を共有できると思います。
また、ちょっとした工夫も
聞けるかもしれません。

 

 

副作用などがあることも理解しましょう

 

これまで、ウテメリンの内容に
ついて述べてきましたが、

 

副作用の全てが当てはまる
わけではないと思います。
薬には、薬効と副作用は必ずついてきます。

 

それを自分自身理解して飲むことも
大事であると私は思います。
これから出産を迎える妊婦さん、
快適な妊娠生活を送っていただき
赤ちゃんの誕生を心待ちにして
いただけることを祈っています。

 

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