妊娠中の健康診断は受ける?〜必ず避けるべき検査項目と注意点〜
妊娠中に、加入している健康保険
サービスの一環で健康診断を受けられる
機会がある方も多いのではないでしょうか。
妊娠中に様々な検査を受けるにあたり、
この検査は受けるべきなのか?
また受けないべきなのか?
と悩まれる妊婦さんもおられると思います。
今回は、妊娠中の健康診断に着目していきます。
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避けるべき検査って?異常値が出る可能性があるものは?
まず、一般的な健康診断の項目は下記のとおりです。
(年齢やその他条件により、項目に個人差はあります)
1.既往歴・喫煙歴・服薬歴・業務歴の調査
2.自覚症状および他覚症状の有無の検査
3.身長、体重、腹囲、視力、および聴力の検査
4.胸部X線検査
5.血圧の測定
6.尿検査(尿中の糖および蛋白の有無の検査)
7.貧血検査(赤血球数、血色素量)
8.肝機能検査
9.血中脂質検査(コレステロール、中性脂肪)
10.血糖検査
11.心電図検査
※厚生労働省の労働安全衛生法より引用
これらの中で、妊娠中に胎児や
母体に影響がある検査については、
妊婦である旨を伝えて、
受けないようにしましょう。
具体的には、「4.胸部X線調査」が
これにあたります。
X線は放射能を含み、胎児及び母体に
影響する可能性があるため
妊娠中には受診を避けるべき対象になります。
「11.心電図検査」については、
心配される妊婦さんが多いようですが
特に影響がないことが報告されているので、
気にしなくてよいようです。
その他に、異常値
(通常の数値や基準値を外れる検査結果)
が出る可能性が高いものについてですが、
「3.体重」
「5.血圧の測定」
「6.尿検査」
「7.貧血検査」
「9.血中脂質検査」
「10.血糖検査」
がこれにあたります。
半分以上が対象にあたりますね。
妊娠中は、当然ですが通常の時とは
ホルモンの分泌や血中の成分量が異なります。
妊娠中の検査結果において、
例えば血中コレステロール値で
驚くような数値が出ることもありますが、
それは異常ではありません。
妊娠中は通常と違う数値が
出るのが当たり前、という前提で
受診し過度に検査結果に敏感に
ならないようにすることも大切です。
一般検査項目以外で注意すべき検査とは?
まず健康診断の一般検査項目について述べましたが、
これら以外にも妊婦さんが受ける可能性のある検査、
昨今、各自治体で無料化が進んでいる
「乳がん検診」「子宮がん検診」「胃がん検診」
について取り上げます。
■乳がん検診について
各自治体で受けられる乳がん検診には、
大きく分けて
「マンモグラフィ検査」
「超音波検査」
「触診」の3種類があります。
「マンモグラフィ検査」とは、
乳腺専用のレントゲン検査のことで、
放射線を使うためできれば
避けたほうがよいとされています。
一方の「超音波検査」「触診」については、
特に危険性はないため
妊娠中でも2年に1回は積極的に受けるべきとされています。
■子宮がん検診
子宮がん検診は、妊娠が発覚した後
妊婦検診の中で追加で検査して
もらえることが多いです。
自治体が補助してくれるところも多いので、
このタイミングでぜひ受診するようにしましょう。
■胃がん検診
胃がん検診は、別名バリウム検査とも呼ばれ、
X線撮影により行います。
先にも述べた通り、X線には放射能が含まれるため、
妊娠中は避けた方がよいとされています。
妊娠初期でなければ特に大きな
影響はないという報告もありますが、
バリウムを飲んで体を回転させ検査を行ったり
その後に下剤を飲んだりという検査内容を考えると、
体調の悪化を誘発する可能性もあり
被爆の危険性が低いとしても
妊婦の母体にいい影響を与えないため
避けた方がよいと言えるでしょう。
妊婦であることを伝え、必要な項目だけ受診しよう
いかがだったでしょうか?
妊娠中は様々なことが心配に
なってしまいがちですが
がん検診やその他問題のない
検査項目については、あまり心配しすぎず、
定期的に受診することも大切です。
妊婦であることをきちんと伝え、
適切な検査項目のみ受けるようにしましょう。
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