不妊治療は双子が生まれやすい?確率や双子を生んだ経験談

不妊治療は双子が生まれやすい?確率や双子を生んだ経験談

 

芸能人の双子出産などが
話題となることも多く、以前に
比べて双子出生率が増えている
といわれています。

 

不妊治療を受けると双子が
生まれやすいといわれていますが、
実際の推移はどうなっているのでしょう。

 

また排卵誘発剤や体外受精などの
不妊治療の技術進歩は、多胎妊娠に
どのように関係しているのか
考えてみたいと思います。

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双子出生率の推移

 

自然妊娠で双子が生まれる確率は
0.6〜0.7%といわれ、その中でも
一卵性多胎児は0.4%といわれています。
一卵性多胎児の出生率は1970年代から
横ばいで、これは日本も世界も
変わらないようです。

 

厚生労働省が発表している資料から、
双子が生まれる総数が大幅に
増えているのは1990年〜2005年までで、
以降は減少傾向にあります。

 

過去40年程のデータから、双子の出生数
は2万人前後を推移しているようです。

 

そして、40年前と比べて急激に
激減しているのが全体の出生数です。

 

出生数の大幅な減少により、
双子出生の確率はは40年前から比べて、
約2倍となっています。

 

 

不妊治療の経緯

 

日本で不妊治療が始まったのは
1975年の排卵誘発剤の使用が開始され、
1983年には初の体外受精が行われました。

 

1992年に顕微鏡受精が始まってから、
多胎妊娠は大きく増加しています。

 

母体保護の観点から、1996年体外受精した
卵子を母体に移植するを数を
3個以内と制限されてからは、
三つ子以上の多胎妊娠数は減少しました。

 

次いで2008年には母体に移植する数は
原則1個まで(特別条件により最大3個まで)
となってからは、前述の統計データの通り、
双子出生数の減少し始めました。

 

不妊治療の変化によって、多胎妊娠の総数が
大きく変わっているのは明らかなようです。

 

 

タイミング法での双子の確率

 

不妊治療にはどんな方法が
あるのでしょうか。その工程の中で
どうして多胎妊娠が起こりやすいと
いわれているのかを、簡単にご説明します。

 

幾つかある治療方法の中、
まず最初に行われるのはタイミング法です。

 

基礎体温などを記録し、排卵日を
把握してチャンスを作る方法ですが、
卵巣や卵子の状態を見て、
排卵誘発剤が使われることが多く、
一度に複数の卵子の排出が
起こることがあります。

 

使用される誘発剤の種類によっても
効果は異なりますが、多胎となる
可能性は最大で20%まで上がると
いわれています。

 

私が長男を妊娠した当時、卵巣機能不全
であったにも関わらず、誘発剤使用後に
エコーで確認できた卵子の数は、
左右の卵巣合わせて5個もありました。

 

綺麗な形になっていたのは1つだけ
でしたので、治療による多胎妊娠には
至りませんでしたが、可能性は
ゼロではありませんでした。

 

 

人口受精・体外受精の双子の確率

 

タイミング法で何度かトライして、
卵子の着床が困難と判断された場合、
治療は次の段階の人口受精・体外受精
となります。体外受精では
不妊治療の経緯でも述べた通り、
複数の卵子を母体に移植する方法が
多くとられていた1990年代、
多胎児の数は大幅に増えています。

 

規制が始まった2008年以降の現在では、
SEET法などの術式が考案されるなど、
体外受精の医療技術の向上もあり、
体外受精の影響で多胎妊娠となる
ケースも1990年代に比べて
落ち着いてきているようです。

 

 

多胎妊娠の確率が上がる、その他の要因

 

不妊治療を受ける方が増加している
現在、多胎妊娠の確率が全体に
上がってくるのではと思われがちですが、
不妊治療の成功率は30%以下となって、
不妊治療=妊娠・多胎という考えは
成り立たないように感じます。

 

不妊治療を受けることで多胎妊娠
となるの確率が上がるのは確かですが、
決して「双子が生まれやすく」
なるわけではありません。
あくまでも確率論でしかないのです。

 

多胎妊娠の要因は不妊治療以外にも、
母親側に双子の親戚がいる場合、
複数の卵子を一度に排出する
体質が受け継がれて、二卵性の双子が
生まれることがあったりもします。

 

また、女性の体は更年期が近くなると
毎月複数の卵子を排出することが
分かっています。

 

実際に35歳以上で出産された方の
24%は多胎出産で、30歳前半の方の
2倍の数字となっています。

 

 

子どもは「授かりもの」

 

不妊治療の普及、遺伝的な要素、
高齢出産、出産数の激減など、
複数の要因が重なって、日本における
多胎妊娠率は上がっています。

 

不妊治療で必ず双子になるわけでは
ありません。
妊娠できるかどうかも確率は
100%ではありません。

 

私は不妊治療を受け長男を
出産した3年後に、33歳で
自然妊娠で二卵性の双子を出産しました。

 

我ながらすごい確率だったと思います。

 

多胎妊娠を危惧して不妊治療に
踏み切れない方も、納得いくまで
ご家族や医師と相談して下さい。

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