帝王切開と普通分娩どっちが痛い?両方を体験した私の経験談

帝王切開と普通分娩どっちが痛い?両方を体験した私の経験談

 

「お腹を痛めた子どもが可愛くないわけがない」
母と喧嘩をすると、私の母がよく言っていた
言葉です。出産でお腹を痛めるという
言葉の意味が分からず、大変だったのだろう
ぐらいしか思っていませんでした。

 

自分が母親になり、普通分娩での陣痛、
帝王切開の傷の痛みの両方を経験し、
母の言葉の意味がよく分かりました。

 

では、普通分娩と帝王切開ではどちらが
痛いのでしょう。

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普通分娩の痛み「陣痛」

 

普通分娩の時の陣痛は、
「前駆陣痛」「分娩陣痛」「後陣痛」と
段階ごとに違った痛みがあり、痛みの感じ方も
人それぞれです。

 

分娩陣痛は、例えるなら「鼻からスイカ」と
よくいわれます。また、陣痛は女性だから
耐えられる痛みで、男性が同じ痛みを味わったら
耐えられず意識をなくすともいわれています。

 

12時間以内なら安産と言われますが、
壮絶な痛みが数時間続くのですから
非常に辛い印象が残ります。

 

ですが、お腹の中にいた赤ちゃんも命がけで
頑張っています。ママ一人ではなく、赤ちゃんと
一緒に頑張っているのだと、強い気持ちで
乗り切ることが出来ます。

 

ママの体力があれば、出産の翌日には院内を
歩くことも可能です。

 

 

帝王切開の痛み「手術」

 

帝王切開での出産の場合、普通分娩のような
壮絶な痛みはありませんが、
「麻酔」「後陣痛」「切開した傷」などの苦痛は
普通分娩で経験する痛みよりも期間が長く、
人によっては普通分娩の方が楽だったと感じる方
もいます。

 

帝王切開の手術は、
麻酔→切開→赤ちゃん誕生→縫合の手順で行われ、
手術時間はおおよそ1時間ぐらいです。

 

麻酔の方法も全身麻酔か局所麻酔があり、
病院の方針や母体の状態によって選択されます。

 

全身麻酔は点滴で入れられるため、痛みは注射針を
刺す時のみです。局所麻酔は腰あたりに注射をされ
胸から下の痛みの感覚がなくなります。

 

我慢できない痛みではありませんが、腰から下が
急激に重たくなり眩暈を起こした感覚に陥る場合も
あります。

 

局所麻酔の場合は意識もはっきりしているので、
切開される感覚や、赤ちゃんがお腹から出てくる
感触も分かります。産声を聞けることが最大の
メリットです。

 

麻酔が効いているため、手術中に痛みを
感じることはありませんが、術後も麻酔が完全に
切れるまでは吐き気やけだるさを強く感じる
場合もあります。

 

 

帝王切開の痛み「後陣痛」

 

帝王切開の出産で最も強い痛みを感じるのが、
麻酔が切れ始め、子宮内部の出血を止めようと
子宮が急速に縮まろうとする際に起こる後陣痛
の痛みです。

 

普通分娩での後陣痛よりも、強い痛みを
感じることが多いです。

 

頑張れば我慢できる痛みのため、麻酔のために
身動きが取れないまま、耐えようとしてしまう方も
多いようですが、痛み止めなどで痛みを
緩和することも出来ます。

 

術後、無理はせずに看護師や医師に伝えましょう。

 

2〜3日はベッドから起き上がることもできない
状態ですが、しっかりと体を休め、動ける状態に
なったら院内を少しずつ歩くなどのリハビリを
始めます。

 

 

帝王切開の痛み「傷の痛み」

 

術後数日で院内も動けるようになり、少しずつ
赤ちゃんのお世話も出来るようになりますが、
傷の痛みや違和感は1週間〜10日程続きます。

 

痛みを感じなくなったと思っても、くしゃみや
思い切り笑ってしまった時には瞬間的な
痛みを感じ、数秒うずくまってしまうことも
多くありました。

 

退院後も1ヶ月〜2ヶ月の間は傷の治癒に
エネルギーを奪われるためか、体力が続かず、
疲れやすくなります。

 

赤ちゃんのお世話も加わり、とにかく
体力勝負です。一人で頑張ろうとはせず、
周囲の力を遠慮なく借りて乗り切りましょう。

 

 

普通分娩と帝王切開、どっちが痛い?

 

私の経験から一言で言えば、普通分娩も帝王切開も
「どちらも痛い」です。痛みの感じ方は個人差が
大きく、どちらの方がとは断言はできません。

 

また痛みの質の違う事象を「出産」という
1つのものにまとめて捉えることは、
難しいとも思います。

 

普通分娩と帝王切開の
二回の出産を経て、私が最も辛く感じたのは、
「陣痛」でも「切った傷の痛み」でもなく、
帝王切開後に保育器に入っていた赤ちゃんに
会いに行けなかったことでした。

 

頑張って産まれてくれた我が子を、
すぐに抱いてあげられないことが悔しく、
何年経っても忘れることが出来ません。

 

そういった意味で言えば、
私は「帝王切開の方が苦痛」でした。

 

出産の痛みは人それぞれで同じ分娩方法であっても
回復のスピードは人それぞれ異なります。

 

普通分娩であっても帝王切開であっても、
まずはママがしっかりと休養し、赤ちゃんを
抱いてあげられる状態に体を戻すことが大切です。

 

赤ちゃん誕生はこれからの生活の第一歩です。
これからの育児生活を考えれば、出産時の痛みは
全て瞬間的なモノでしかないようにも感じます。

 

そして赤ちゃん誕生の瞬間の喜びを忘れずに、
素敵なママを目指したいものです。

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