枯死卵とは?原因や自然流産、手術の流れや注意点について

枯死卵とは?原因や自然流産、手術の流れや注意点について

 

枯死卵(こしらん)とは?
あまり聞き慣れない響きの単語ですね。
この言葉を知らないまま妊娠・出産を経験した
女性もいらっしゃるかと思います。

 

【妊娠初期の段階で成長をしなくなってしまった
卵子】を枯死卵と呼びます。

 

検査薬で陽性反応が出た!と喜び受診したら、
そのまま赤ちゃんが育つ事なく流産…
という事が、実際に起こりうるのです。
その原因とは?

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枯死卵の原因や胎嚢について

 

通常 子宮内に胎嚢(赤ちゃんを包む袋)を
確認出来てから初めて妊娠していると言えます。
そこから胎芽(妊娠8週までの胎児の事)は
育っているか、心拍は認められるか、
超音波検査をして確認していきます。

 

胎嚢の中に胎芽がいない、心拍が確認
出来ないものを枯死卵と称します。

 

妊娠した喜びを噛み締めていたのも束の間、
『赤ちゃんが育たない・生きていない』
と告げられた時。あまりのショックで、
自分自身を責めてしまうお母さんも
多く居られるのではないでしょうか?

 

しかしこの時期、妊娠初期の段階での流産に
おいて、赤ちゃん自身の染色体や遺伝子、
生きる強さがあるかどうかにかかっています。

 

着床の瞬間には決まっていますので、母体が
原因ではないのです。そしてこの段階の流産は
悲しいですが誰にでも起こりうる事なのです。

 

 

正常な発達をしていても 赤ちゃんが見えない場合

 

受精卵の発育にも個人差があり、検査機器の
精密具合によっても、初めて胎芽や心拍を確認
出来る週数はまちまちです。

 

例えば生理周期が不安定な女性の場合、
妊娠周期を誤認して数え間違えている
可能性もあります。

 

これには基礎体温を予め日課としてつけておくか、
病院で排卵検査を受けて排卵日を特定する方法も
あります。超音波での検査時、子宮筋腫で影が
映ってしまい、正常な発達をしている胎嚢や
胎芽が見えない場合もあります。

 

やがて元気な赤ちゃんに出会えるよう、
落ち着いて向き合って行きましょう。

 

 

枯死卵の宣告をうけたら?予兆はある?

 

私の場合、やがて手脚がジンジン痺れてくる程
強烈な眠気と、お腹のあたりに何かが渦巻いてる様
な居心地の悪い体調が続いていました。

 

そして6週目に入ってまもなく、腹部の重たさや
全身の怠さが一瞬で ふ…と消える感覚が。

 

前回の検診で胎嚢の小ささを指摘されて
いましたが、他に予兆はありません。

 

後日診察で「胎芽は育っていなくて心拍も確認
出来ない。残念だけど自然排出されると思う」
との宣告。
枯死卵です、とは断言されませんでした。

 

その翌日、生理痛に近しい痛みと出血が始まり、
下腹部痛の激しさの昂まりと共に塊がズズーッ!
と抜け落ちていくのが感じ取れたのです。

 

ナプキンにはっきりそれらが乗っていました。

 

通常時の生理で、古い血の塊が出る事が
ありますが、サイズも形状も当然異なり…
覚悟はしていたけど…触れる事も出来ず、
現実味もなく、ただただ眺めるばかりでした。

 

その日のうちに担当医の元へ。
経産婦だった事もあり、その日のうちに
子宮内容掻爬手術を施されました。

 

初めての全身麻酔で、目を醒まして直ぐ
猛烈な吐き気に襲われたのを覚えています。

 

医師によっては自然流産を待たずそのまま
掻爬手術(そうはしゅじゅつ)を施す様
ですが、抜け落ちた様を目の当たりに
しなくて済む点においては お母さんの
精神的負担が軽減されるかもしれません。

 

 

掻爬手術の流れと注意点

 

完全流産の場合は手術の必要はありません。
しかし胎内にそのまま亡くなった赤ちゃんや
胎嚢の一部などが残留している場合、
感染症を引き起こしてしまったり、
次の排卵が促されずに新たな妊娠を
望めなくなるリスクが高まります。

 

その為枯死卵の場合でも子宮内容掻爬手術を
して、子宮内を綺麗に除去する必要があります。

 

全身麻酔を打たれ、手術自体は痛みも感じずに
10分前後で終了します。

 

経産婦の場合省略される事が多い様ですが、
前日から子宮頸管を開く作業が必要です。

 

保険が適用され、施術代や抗生剤を合わせて
2〜3万円程、各病院ごとによって設定が
変わります。

 

半日入院か1日入院かでも別途病室の利用費が
変わっていきます。自然流産でも掻爬手術のみ
でも、子宮内に傷がついたりと身体には大きな
負担となります。

 

施術後は1日安静に、職場復帰や激しい運動、
シャワーや入浴に切り替わるタイミングなど、
担当医としっかり相談すべきでしょう。

 

退院後あまりに症状が回復しない場合も、
感染症などの疑いがあります。
注意して過ごしましょう。

 

 

不安定な妊娠初期の過ごし方

 

妊娠5週を過ぎたのに、他の妊婦さんの胎嚢より
小さいのでは?とか聞いていた程つわりが無く、
本当に赤ちゃんがちゃんと成長しているのかな…
など、一つ一つの事柄に敏感になってしまうのも
致し方のない事です。

 

妊娠初期は実際に流産の可能性が高く不安定な
時期のため、細かく検診を受ける必要が
あるのです。

 

些細な変化も見逃さないよう落ち着いて情報を
選ぶこと、信頼して相談できる病院を選ぶのも
重要です。先ずは安定期まで乗り切り、あっと
いう間の妊婦生活を楽しんでいけますように。

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